月経前症候群とは
月経前症候群(PMS)は、女性が生理前に特定の症状や感情の変化が起こる状態を指します。
通常、生理周期の7〜14日前から症状が現れ、生理が始まると症状が緩和していきます。
これは、女性ホルモンの変動が主な原因とされており、生理周期の異なる段階で異なる症状が現れることがあります。(詳しい原因などについては、後述します。)
月経前症候群と月経前不快気分障害(PMDD)の違い
月経前症候群(PMS)と関連のある症状として月経前不快気分障害(PMDD)というものがあります。
PMDDはPMSよりも重篤な形とされており、特に精神症状としてイライラや気分の落ち込み、不安などの感情や行動の変化が著しく現れます。
日常生活にも影響を与えることがあるため、精神疾患として医師の診断を受ける必要があり、臨床的なサポートが求められます。
もし、月経前に上記のような精神症状が主体で出る場合は、PMSではなくPMDDの可能性があるため、早めに医師へ相談するようにしましょう。
月経前症候群の症状
月経前症候群の症状は、約200ほどあると言われています。
全てを紹介するのは難しいですが、代表的なものを「身体症状」と「感情、行動症状」の大きく2つに分けてお伝えします。
身体症状
- 乳房の腫れや痛み
生理前に乳房が腫れたり痛むことがあります。
これはホルモンの変動による組織の水分蓄積が関与しています。 - 頭痛やめまい
血管の拡張や収縮が影響し、頭痛やめまいが生じることがあります。 - 腹部の膨満感や痛み
子宮や卵巣周辺での圧力感や痛みが起こります。
これは子宮内膜の変化に起因します。
感情・行動症状
- 不安やイライラ
ホルモンの変動が中枢神経系に影響を与え、不安感やイライラが生じることがあります。 - 過食や食欲変化
心の不安定さが食欲に影響を与え、過食や食欲の変動が見られることがあります。 - 睡眠障害や倦怠感
不安やホルモンの変動が睡眠に影響を与え、不眠や倦怠感が生じることがあります。
月経前症候群の原因
月経前症候群は、女性ホルモンの変動が主な原因と言われています。
ホルモンの変動
生理周期に合わせてエストロゲンとプロゲステロンの量が変動します。
これにより、セロトニンといった神経伝達物質のバランスも影響を受けます。
特にエストロゲンの急激な減少がPMSの症状を引き起こす可能性があります。
神経伝達物質の影響
セロトニンやγ-アミノ酪酸(GABA)といった神経伝達物質の変動もPMSに関与しています。
これらの変動が感情や行動に影響を与え、症状が現れる可能性があります。
月経前症候群の一般的な治療法
月経前症候群の主な治療法には、以下のようなものがあります。
薬物療法
- 抗うつ薬や抗不安薬
PMSの症状の軽減に役立つことがあります。
特にPMDDの場合は、臨床的なサポートも必要です。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
身体症状の緩和に使用され、特に生理前の不快感を軽減するのに有効です。 - ホルモン療法
経口避妊薬やホルモン補充療法
ホルモンの変動を調整し、生理前の症状を軽減するのに役立ちます。
月経前症候群の予防法
食事の見直し
- カルシウムやマグネシウムの摂取増加
これらのミネラルは神経伝達物質の調整に寄与し、PMSの症状の軽減に役立つ可能性があります。
運動
- 規則的な運動
運動はホルモンのバランスを整え、心身の安定を促進するため、PMSの症状の改善につながることが報告されています。
有酸素運動やストレッチングなどの軽い運動も効果的です。
ストレス管理
- マインドフルネスやリラクゼーションテクニック
ストレスは、PMSの症状を悪化させる要因の一つです。
マインドフルネスや深呼吸、瞑想などのテクニックがストレスの軽減に寄与します。
以上の予防法は、日常生活に取り入れやすく、PMSの症状の緩和に役立ちます。
ただし、個々の体質や症状によって効果が異なるため、専門家との相談が必要です。
どこに行っても一向に良くならない、月経前症候群への対策
つらい月経前症候群に悩まされ、病院やマッサージなど、色んなところに行ってみたものの、なかなか改善しないという人も少なくないかと思います。
このような時は、一度今までと違った方面からのアプローチを検討してみるのも良いかもしれません。
例えば、自律神経症状を得意とする整体院の受診などがあります。
どんな痛み、症状も元を辿れば、自律神経に行き着きます。
自律神経は、生命の中枢でもある脳幹と密接に関係するため、自律神経を整えることは、全身の健康にも大きく繋がります。
また、自律神経を得意とする整体院の多くは、一時的に良くなる対処療法ではなく、根本となる原因を見つけ出し調整を行う、根本療法を取り入れていることが多い傾向です。
こういった異なる角度からのアプローチを行うことで、症状が緩和することもありますので、選択肢の1つとして、ぜひ検討してみてください。
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